最近、M&Aの相談が増えてます。
特に後継者がいない場合で、社長が引退したい場合です。
手伝うことが増えたのですが、結構手間が掛かります。

中小企業のM&A仲介会社は色々ありますが、最大手は日本M&Aセンターです。
手数料が高いですが、売却案件を持ち込めば買い先を探してくれます。

まず、仲介会社に100万払って契約すると相手探しが始まります。
売却までたどり着くと、売却価額の5%、最低2,000万の手数料です。
1億円の売却だと5%は500万ですが、2,000万払う必要があります。
日本M&Aセンタークラスの仲介会社を使うのは、感覚的には売却価額が2億以上ないと手数料負担が大きすぎると感じます。

もっと小さい規模のM&Aは他の仲介業者が良いかもしれません。
ただ、小さい仲介会社だと営業力の問題で相手探しに不安が残りますね。
売り手からすると、沢山の買い手候補から選びたいですし。

買手の候補リストが上がってきたら、売手側は何社かに絞ります。
売り手と買い手のトップ会談を行い、先に進めるか検討します。

先に進める場合、売り手側に買い手側の監査が入ります。
先日、その監査の時に同席してくれと言われて出席してきました。
結構緊張しますね。
買い手の会計事務所も参加して色々聞かれます。
帳簿は事前に渡してあり、質問点は帳簿に表れない部分です。

で、気になる売却価額ですが、概ね、税引後利益の3年分〜7年分位でしょうか?
税引後で3,000万なら、9,000万〜2億1000万位。
現経営者からすると、感覚的には少ないと思います。
そのまま経営すれば数年で稼げる金額ですし、損得だけなら売却しない方が得です。
つまり売却の本質は時間を買うことですね。
本気で売りたいのか試されるところです。

税引後利益は直近数年分の平均を取ることが多いように思います。
利益は決算書を見れば分かりますが、そのままの金額は使いません。

現経営陣がいなくなりますから役員報酬を利益にプラスします。
逆に新経営陣が入りますから、その方達の役員報酬を利益からマイナス。
節税保険に入ってれば解約した場合の返戻金を加味します。
つまり、現経営陣が引退した後に純粋に残る経費に絞り込みます。
その上で、どの程度売上を維持出来るかを予想し、最終利益を見積もります。

例えば2億円で合意した場合、今度はどうやってもらうかを検討します。
税引後の手取が一番多くなるようにシミュレーションが必要です。

2億円全部を退職金で受け取るのか、株式の売却で受け取るのか、その複合か?
中小企業なので、社長以外の親族がいる場合も多いです。
そうすると、親族全体で手取が一番多くなるようなシミュレーションが必要な場合もあり、そこそこ複雑です。

さて、上手く売却できたら最高ですが、会計事務所はお客様が減るのでマイナスですね。
ただ、引退する社長の手伝いをできる歓びの方が目先の利益を上回ると感じてます。