私の周辺では、仮想通貨絡みの税金相談が増えています。
急激に値上がりしているからですね。

ビットコイン(BTC)やリップル(XRP)などが代表例です。

消費税は7月から課されないことになっていますが、それ以外の課税関係は、微妙に曖昧です。
値上がり益には、当然、課税されますが、含み益には掛からないのか?

以下、2017年5月15日時点の個人的な見解ですので、参考程度にお願いします。

  1. 個人への課税

    個人なら、円など、法定通貨に戻した時点で課税。
    これは、間違いないなさそう。

    通常なら、雑所得で総合課税でしょうね。
    所得税、住民税合わせて、15%〜55%の課税。


    ただ、最近は、BTCやXRPで支払えるクレジットカードもありますから、円に戻さなくても使えます。BTCはビックカメラでも使えますし。

    仮想通貨を「もの」と考えて、物々交換だから税が掛からないなんて解釈もあるようです。
    もし、そうなら、単なる抜け道ですね。

    当初100万円分の仮想通貨が、100倍値上がりして1億円相当になった。
    円に戻せば、最高55%の税が掛かるので、1億円のマンションを仮想通貨で購入。
    (BTCやXRPで購入できるマンションがあればですが)

    3年後、マンションを9000万で売却。
    マンションは値下がりして、売却損1000万が出ているので、課税なし。
    手元には9000万が残った。
    う〜ん、これは、許されないように思います。

    マンションの取得価額を100万として、売却額9000万-100万=8900万を売却益。
    それに対し、譲渡所得として税を課す。
    この場合、課税されるとしても、時期を大分先延ばしに出来るので、有効かも。

    もしくは、マンション購入時に、1億円-100万=9900万の値上がり益が実現したとして、雑所得9900万に対して税を課すのではないかと思われます。
    課税されてしまうと、マンション購入後だと、納税資金が足りないですね。

    ただ、現状だと、クレジットカードで日々の買い物に仮想通貨を使うレベルなら、補足されなさそう。

    税制が実務に追いつくには、時間差がありますから、これから取り扱いが確定してくるのかと思われます。

    将来的に、FXや土地建物のように、仮想通貨の含み益について、源泉分離課税20%(復興税除く)になれば、それほど混乱はなさそうです。

    ただ、米ドルなど、外貨預金の為替差益は、現在でも総合課税の雑所得で最高55%の税率。
    源泉分離へのハードルは高いのかもしれません。

    もちろん、仮想通貨を対象としたFXは、先物取引として源泉分離20%の方向だと思います。
    現時点では、仮想通貨のFX(存在するのかどうか知りませんが)って、金融庁傘下の金融商品ではなさそうですから、昔のFXのように単なる総合課税の雑所得?

    間違えやすいのは、仮想通貨を対象としたFXで儲けた損益は、先物取引として源泉分離20%の可能性があるけど、単なる仮想通貨の含み益は、外貨預金の為替差益ように、雑所得で総合課税の可能性があるという点だと思います。


  2. 仮想通貨間の交換

    仮想通貨同士なら、同じ価値のものを交換するだけなので、その時点では課税なし。
    ただ、最終的に円に戻せばそこで課税。
    個人も法人も同じかと。

    ただ、個人的には、仮想通貨をいったん円に替えて、別の仮想通貨を購入したと考え、交換時に課税されるのではないかとの疑問もあります。


  3. 法人への課税

    円に戻せば課税は当然として、仮想通貨そのもので保有している場合、外貨預金のように、決算時に時価評価するのか?

    そもそも、仮想通貨(暗号通貨)って、7月から消費税は非課税になりますが、 円と同じように法定通貨としてみなしていいのか?

    通貨の定義で調べると、↓の法律がありました。

     …眠澆涼碓無擇啣瀛召糧行等に関する法律

    第二条   通貨の額面価格の単位は円とし、その額面価格は一円の整数倍とする。
     〜省略

    3  第一項に規定する通貨とは、貨幣及び日本銀行法 (平成九年法律第八十九号)第四十六条第一項 の規定により日本銀行が発行する銀行券をいう。

      ※ 仮想通貨は当てはまらなさそう。


    外貨通貨の定義を調べると、 


    ◆ヽ姐餔拌惶擇啌姐駛念徊 

    第六条

     四 「外国通貨」とは、本邦通貨以外の通貨をいう。

    では、仮想通貨は、本邦通貨なのか?同じ条文に、

     一  「本邦」とは、本州、北海道、四国、九州及び財務省令・経済産業省令で定めるその附属の島をいう。

     二  「外国」とは、本邦以外の地域をいう。

     三  「本邦通貨」とは、日本円を単位とする通貨をいう。

     ※ そもそも、仮想通貨がどこにあるかを判断できないですが、国外にあると考えれば、外国通貨と言えなくもない。


     資金決済に関する法律

    第二条5  この法律において「仮想通貨」とは、次に掲げるものをいう。

    一  物品を購入し、若しくは借り受け、又は役務の提供を受ける場合に、これらの代価の弁済のために不特定の者に対して使用することができ、かつ、不特定の者を相手方として購入及び売却を行うことができる財産的価値(電子機器その他の物に電子的方法により記録されているものに限り、本邦通貨及び外国通貨並びに通貨建資産を除く。次号において同じ。)であって、電子情報処理組織を用いて移転することができるもの
    〜省略

    ※ 仮想通貨の定義では、本邦通貨と外国通貨を除いています。 つまり、日本の通貨でもないし、外国通貨でもない。


    そうすると、法人が所有する仮想通貨は、現時点では、外貨預金のように、期末時に時価評価する必要はなさそうです。

    う〜ん、本当にこの解釈で合っているのか?
    まったく、自信がありません。間違ってたらゴメンナサイ。

    仮想通貨を扱う会社など、業界団体で、税務について照会を掛けてくれるとはっきりするはずです。
    個別の税務署の回答が正しいとは限りません。担当者次第になりがちですので。

    正式な見解を、「事前照会に対する文書回答手続」で国税庁本体からの回答をもらうのが確実かと。
    https://www.nta.go.jp/shiraberu/sodan/jizenshokai/bunsho/01.htm